「水と緑と光」×「都市から自然へ」
民間による国内最大級の再開発事業として、
都心にはない新しい個性を持った街『二子玉川ライズ』誕生。
(二子玉川東地区第一種市街地再開発事業)

二子玉川ライズ(Ⅰ-a街区・Ⅰ-b街区・Ⅱ-b街区・Ⅲ街区)
二子玉川ライズ(Ⅰ-a街区・Ⅰ-b街区・Ⅱ-b街区・Ⅲ街区)

■従前の状況
二子玉川東地区は、世田谷区の南西部に位置し、東急田園都市線と大井町線が乗り入れる二子玉川駅を挟み、南に流れる多摩川に挟まれ、自然環境に恵まれた立地特性を有しています。
しかし、木造建築物の老朽化に伴う防災上の問題や、狭い道路・駅前広場の未整備で歩行者の安全確保・交通渋滞などの課題を抱えていました。
玉川高島屋S・Cを中心に商業施設が集積する駅西側地区に比べ、駅東側にある本地区は、昭和60の二子玉川園の閉園の影響もあり、駅前商店街が衰退し、また、二子玉川園跡地では、大規模な空閑地が有効利用されていない状況にありました。

従前状況(二子玉川駅上空からⅢ街区方面をみる)
従前状況(二子玉川駅上空からⅢ街区方面をみる)

■まちづくりの経緯
二子玉川東地区のまちづくりは、昭和57年6月に地元有志が中心になって立ち上げた「再開発を考える会」から始まっています。
その後、昭和62年に準備組合を設立し、東京の西の玄関口として、世田谷区の「広域生活拠点」にふさわしい顔づくりを目指し、事業の検討を進めてきました。
当初は商業・業務を中心とした施設計画も、バブル崩壊などにより計画の見直しを強いられ、約1,000戸の住宅などを導入した案に変更し、平成12年6月に、第一種市街地再開発事業、再開発等促進区を定める地区計画(当時は、再開発地区計画)及び都市計画道路等、合わせて12件の都市計画決定がなされました。
その後、本事業の整備方法を検討した結果、地元権利者が多く居住する駅周辺街区と権利変換先となる住宅街区を先行して整備する事が、地元権利者の早期生活再建と全体事業の早期実現のための近道と判断し、再開発事業を2つの施行地区に分け、2事業主体による段階整備へ変更しました。

 先行する第1期事業(二子玉川東地区)は、平成17年3月に組合設立認可、平成19年3月に権利変換計画の認可後、同年に土木工事、施設建築物工事と順次着工し、平成23年3月に竣工を迎えました。
また、第2期事業(二子玉川東第二地区)は、平成21年4月の準備組合の設立を経て平成22年6月に組合設立認可を受け、平成23年1月の着工に向けて順調に進捗しています。

■施設計画の概要
 「水と緑と光」、「都市から自然へ」という2つの都市デザインコンセプトに基づき、都心とは異なる二子玉川ならではの新しい街を計画しました。
「水と緑と光」とは、多摩川の水と国分寺崖線の緑に代表される二子玉川の豊かな自然環境との調和を意図したものであり、「都市から自然へ」とは、駅施設を中心に都市機能の高いⅠ街区(Ⅰ-a街区・Ⅰ-b街区)からⅡ街区(Ⅱ-b街区)、緑豊かな空間に超高層タワーが溶け込むⅢ街区、そして都市計画公園、多摩川へ至る街のつながりと徐々に自然が深まっていく変化を意図しています。

施設計画の概要 イラスト

施設計画の概要 図

□Ⅰ-a街区は、地下及び地上2階で玉川高島屋S・Cと連絡しており立体的な回遊性を実現し、東西の街を結び付ける重要な役割を担う商業施設(二子玉川ライズ・ドッグウッドプラザ、二子玉川ライズ・ショッピングセンター 他)となっています。 Ⅰ-a街区
Ⅰ-a街区

□Ⅰ-b街区、は、多摩川の豊かな景観を眺望できる南棟上層部の業務施設(二子玉川ライズ・オフィス)、駅と交通広場を結び大きく開放された(幅員20m高さ30m)ガレリアを介して南棟低層部及び北棟に商業施設(二子玉川ライズ・ショッピングセンター)、地下に600台の機械式駐車場を配した複合施設です。また、駅から北側に湾曲しながら連続する18区画の外向き店舗(二子玉川ライズ・オークモール)には、地元権利者等が入居しています。
また、Ⅰ-a街区、Ⅰ-b街区及び、本事業と同時に整備された鉄道街区によるⅠ街区の地下は、6,000㎡におよぶデパ地下で一体化され、利便性を高めた商業空間となっています。
Ⅰ-b街区
Ⅰ-b街区

Ⅰ-b街区ガレリア
Ⅰ-b街区ガレリア
□Ⅲ街区(二子玉川ライズ タワー&レジデンス)は、免震構造の超高層3棟と低層2棟からなる1,033戸の集合住宅と商業施設(二子玉川ライズ・プラザモール)からなっています。
□Ⅱ-b街区は、地下1階から2階までが地元権利者を中心とした商業施設(二子玉川ライズ・バーズモール)、3階に権利者住宅(二子玉川ライズ バーズレジデンス)があり、200台の駐車場と駐輪場を併設する複合施設です。
Ⅱ-b街区
Ⅱ-b街区
Ⅲ街区
Ⅲ街区

■公共施設整備と歩行者ネットワークの形成
 施行区域面積の45%を公共施設として整備しました。従前脆弱であった道路環境は、各街区の外周を囲む4本の都市計画道路及び4 本の区画道路として新設・拡幅され、無電柱化・街路灯の設置等により安全で快適な歩行者環境が形成されました。また、南側にバス、北側にバス・タクシー・身障者及び一般車両の乗降場を有する5,800 ㎡の交通広場が整備され、本地区の交通結節点として機能しています。
さらに、街区間をつなぐブリッジ、街区内の2 号施設及びその周囲に有効空地を効果的に整備したことにより、地区全体で、東西を結ぶ、駅から公園・多摩川へ連続的につながる歩車分離された歩行者ネットワークが形成されます。

 二子玉川駅からⅠ-a 街区の広場を通り、国道246号線地下の連絡通路及び上空歩行者連絡デッキにて西地区へ、また、東へは第2期事業(Ⅱ-a街区)が完成すると、Ⅰ-b街区ガレリア、交通広場を抜けて、Ⅱ-a街区とⅢ街区の人工地盤上の歩行者通路を通り、(仮称)二子玉川公園を介して多摩川に至るまで、自動車交通等に阻害されない歩車分離された快適な歩行者空間を利用できることとなります。

歩行者ネットワーク図
歩行者ネットワーク図

■二子玉川ライズの全体管理運営
二子玉川ライズ全体を1つの街と捉え、敷地及び外構設置物を街全体で管理する方式を採用しています。各街区の管理組合等の代表者で「二子玉川ライズ協議会」を組成し、管理運営の統一ルールを規定する「二子玉川ライズ協定」を締結することにより、包括的に管理運営する仕組みを作りました。各街区内の有効空地及びそれに付随するアート・サイン等の外構設置物を「全体管理部分」として位置づけ、協議会に選任された「全体管理者」が、各街区における全体管理部分の区分所有法第25条管理者となり、協議会の意思決定に基づく統一水準での管理を実施しています。
また、「全体管理者」を「東京のしゃれた街並みづくり推進条例」に基づく「まちづくり団体」として登録し、本条例を活用した有効空地の一体的運営を行っています。

全体管理運営スキーム図
全体管理運営スキーム図

しゃれ街条例の活用による全体管理部分でのイベント
しゃれ街条例の活用による全体管理部分でのイベント

■おわりに
二子玉川ライズは、今回竣工を迎えたⅠ-a街区・Ⅰ-b街区・Ⅱ-b街区・Ⅲ街区、鉄道高架下の鉄道街区、そしてこれから着工する第2期事業のⅡ-a街区を含めた6つの街区から構成されていますが、隣接する都市計画公園までが整備されて初めて「街」として完成する全国最大規模の再開発事業です。まちづくりについて、今後も継続的な議論が展開され、二子玉川ライズがハード面でもソフト面でも一体感のある都市として将来にわたり発展し続けることを期待しています。

(資料提供;二子玉川東地区市街地再開発組合)
(資料提供;二子玉川東地区市街地再開発組合)



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