ines FUKUYAMA(アイネスフクヤマ)

  • 中国
  • 2010年代

福山市民の道の記憶を継承するまちづくり

福山市民の道の記憶を継承するまちづくり

アイネスフクヤマプロジェクトは広島県福山駅前の古くなった再開発ビル「福山繊維ビル」の建替え、いわゆる「再々」開発事業。雑居ビルと化したビルのオーナーたちが結束し、駅前の拠点性を高める手段としてもう一度再開発に着手、時代に合った活用を行うためのプランニングを行いました。住宅開発と地権者法人による商業床賃貸運営型のハイブリッドスキームで事業計画を組立て、さらに施行者が再開発後の床運営を行うという全国でも珍しい再開発プロジェクトです。

福山繊維ビル
「福山繊維ビル」は旧再開発法のひとつである防災建築街区造成法に基いて1961年に建設された、約300区画ある地上3階建ての区分所有ビル。外観は看板に覆い尽くされ、屋内の中通路は薄暗く、脆弱な耐震性能、老朽化、加えて権利の複雑化により、空室率の高い雑居ビルとなっていた。RIAはこの地の活発化を促すためにプロジェクトに着手した。
ines FUKUYAMA(アイネスフクヤマ)
RIAは、運営主体である再開発会社の提案を踏襲しながら、再開発計画案のアップデートを行った。商業施設に必要な駐車場などの整備を行ったほか、権利者の不動産運用を安定的に管理する枠組みを確立。また、再開発会社に対して国の制度や金融機関を活用した出資を導入し、事業の安定性を高めた。
ines FUKUYAMA(アイネスフクヤマ)
本プロジェクトは、経済情勢の大きな変化のなかで、さまざまな試練を乗り越えて2011年4月のグランドオープンを迎えた。以降、アイネスフクヤマとして生まれ変わった商業ビルは地域に根差した施設としての認知を上げ、福山駅前の交流拠点のひとつとして賑わいを見せている。

 

中間領域が街の記憶を継承する

かつての福山繊維ビルには個店が軒を連ねる露天の通抜街路「中通り」があり、福山駅と市役所をつなぐ道としても市民に親しまれていました。再開発後のアイネスフクヤマでは、共同住宅、ホテル、店舗など性格の異なる店舗を1つに束ねる中間領域として露天街路を再構成。街の記憶を継承した新たな街のシンボルを目指しました。

福山繊維ビル中通り
かつての福山繊維ビル中通りは、古着屋や品揃え豊かな本屋、ヘアサロンなどのさまざまな業種の店舗が軒を連ね、どこか懐かしい街路空間を形成していた。
中通り
かつて駅前と市役所の通り抜け通路であった半屋外空間「中通り」。アイネスフクヤマでは、「センターコート」「センタープラザ」「サンクンプラザ」という名称で用途間の中間領域として見直し、駅からのネットワークを現代に合った方法で再構成しました。
センタープラザ
半屋外型のセンターコートやセンタープラザは、時にイベント空間としても機能する広場空間。コンサートやプロジェクションマッピングなど、さまざまなイベントが企画され、それらを楽しむ多くの人々で賑わっている。中通りの記憶を継承し、人々の交流が生まれる空間を目指した。

 

計画概要

事業名称 東桜町地区第一種市街地再開発事業
施行者 福山駅前開発株式会社(再開発会社)
施行面積 約1.0ha
延床面積 約5万㎡

年表TIMELINE

年代 できごと
1992年再開発協議会の設立
2003年都市計画の決定
2003年再開発会社施行の決定
2004年福山駅前開発株式会社を設立
2005年第一種市街地再開発事業の施行認可
2007年都市計画の決定(市街地再開発事業の変更)
2008年施設建築物新築工事着手
2011年竣工・開業

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