弊社が設計・監理に携わったtonarie北広島（北広島駅西口Aプロジェクト）が開業を迎えました。

設計コンセプト

積層する台地　―100年の丘

北広島駅に初めて訪れた時、駅から西に向かって緩やかにのぼる丘陵地の広がりと豊かな緑の風景が印象的でした。この緑の丘陵地のイメージを継承する街づくりを考えたいと思うと共に、北側の丘陵地ではボールパークの建設工事が着々と進んでいました。

全体計画にあっては、駅西口のみならず北広島を広域的に捉え、周辺の大地(-丘-)との連続性やボールパークとの一体性を意識し、ボールパークの開発コンセプト「100年の森」とも韻を踏む形で「積層する大地-100年の丘–」と名付けました。

建物の構成は、街と調和しつつ緑豊かな街として印象付けられるように、基壇部には既存の緑の継承する段状テラス空間に囲まれた商業エリアと、丘の頂のような駅前のシンボルとなるホテルエリアとしました。

商業エリアは、ライブアリーナというアトリウムを中心にイベントなどを行う地域の賑わいの核となる空間になっています。

ホテルのエントランスは、エスコンフィールドをモチーフとしたルーバーなど野球で活気づく北広島らしさを表現しました。客室の窓は、一枚一枚が球場を切り取る絵画の額のように意図して計画しています。

ボールパークや街へ人々を導く物語を思い描きながら、施設を中心にそれぞれのシーンが展開する建物となってくれればと思います。