中辻 千尋(2017年入社)

  • 意匠設計

常に視野を広げて、新しいことに挑戦することを忘れないようにしたい

Profile

中辻 千尋(なかつじ ちひろ) 意匠設計

2017年入社。大阪支社に配属となり、桜井市新庁舎の基本計画・設計に携わる。2年目から配属となった東京本社では厚木市複合施設(庁舎・図書館・未来館)に関与し、北青山3丁目計画(店舗)、南青山551計画(店舗)などのプロジェクトで基本・実施・監理を担当。2021年に竣工。現在は大井町のプロジェクト(店舗・オフィス・劇場)に携わっている。

人の暮らしを大切にするまちづくりという視点

建築を目指すようになったのは、 祖父母の家がバリアフリー改修をしたのがきっかけです。 
改修後の家で快適に暮らす祖父母を見て、私も誰かの助けになるものを考えたり、喜ばれたりする仕事に携わりたいと思いました。
大学進学後、フィリピンへ学校建設のボランティアに行きました。 そこでは笑顔で学校の完成を待ちわびる子供たちの姿がとても印象的でした。 
ホームステイをしていたのでホストファザーに町を案内してもらい、子供たちの住む環境について触れたことがまちづくりについて考える一歩だったと思います。

RIAでは小規模建築から大規模再開発まで幅広く手掛けており、何十年もの間地域に根づいたまちづくに携わってきた歴史があります。 こういった会社の歴史と、私自身の、人の暮らしを大切にするまちづくりという視点から、建物をつくりたいという思いが重なり入社を決意しました。

働きやすさは、風通しのよいフラットな関係性

RIAのフラットな社風は、プロジェクトを進めていくのに欠かせない部分です。
入社後、実際に感じたのは、社員は皆自由に提案し、入社年数に関係なく良い案が採用されます。
「良いものを作りたい」という志は皆同じですし、年齢関係なく切磋琢磨し合える関係性です。
苦労する部分もありますが、自分の考えたことが形になることは大変嬉しいですし、モチベーションにもつながります。 

また、勉強する機会を与えてくれる会社でもあります。 
最近では、若手中心に自分自身が担当したプロジェクトで各工程の現場勉強会を行いました。 
自分が教わったことを教えるには、本質的に理解していないと難しいと感じましたが、ときには大先輩方に教わりながら自分自身ももう一度現場を学ぶことができ、大変貴重な経験となりました。 

現場勉強会の様子

初めて任された案件。小さな積み重ねの末に生まれた大きな達成感

入社2年目の時、青山プロジェクトの路面型商業施設を担当し、実施設計(詳細設計)・監理に初挑戦しました。
全てが初めての経験でしたが、特に詳細なおさまりを書くことに時間がかかり、想像以上に苦戦しました。 納まりについては、階段の手すりにある照明や固定部分は表からは見えないように工夫して設計されており、どういう構造になっているのか、最初は手探り状態でした。設計時に等身大のモックアップを作成し、手摺の大きさを試行錯誤しながら進めました。時には上司と外へ出て周辺の事例や身近 なもののおさまりを観察し、イメージを膨らませながら、固定方法や大きさを決め、何度もスケッチを作り直しました。

こういったたくさんの積み重ねが、ひとつの建物となったときの感動は、今でも忘れられません。

北青山3丁目計画 (スケルトン時)
小さな積み重ねでできた地下のアプローチ(写真右)

 

青山プロジェクトの2物件目では、 図面だけでなくプロジェクトのマネジメント業務まで一貫して任せていただきましたが、自分の知識不足や管理不足のためにスケジュール通りに進まず落ち込むこともありました。 
その都度自分にできることを考え、できるだけ自信をもって取り組めるように、とにかく十分な準備をすることを心がけました。
建物が実際に竣工を迎えた後に、自分に関わってくださった方々に「ありがとう」「成長したね」という言葉をいただけたことが何よりも嬉しく思いました。

一人では精一杯でも、異なる分野の仲間が集まり、1つの建築をつくりあげていくことに喜びを感じる仕事だと思います。

南青山551計画(スケルトン時)

 

様々な視点からアプローチをしていくこと

RIAは用途ごとに部署があるわけではなく、チームとして仕事に取り組んでいきます。
様々なことを経験できる環境も魅力のひとつだと感じます。
最近は劇場という用途に関わりはじめ、1年に1回程度しか行ったことがなかった舞台公演も半年間で約7公演に足を運びました。
同じ劇場でも、席によって見える世界観が変わります。建物を使ってくれる役者さんとそれを見に来るお客さんにとって少しでも心地よい場所を提供できたらと思っています。

新しいことを学ぶきっかけは、大きな原動力となります。アイデアを考える上で、ひとつのことに執着せず、あたりまえという視点を変えること。
そのためには常に視野を広げて、新しいことに挑戦することを忘れないようにしたいと思います。

ワークショップの様子