小野村 一弥(2018年入社)

  • 意匠設計

まちづくりからディテールまで、幅広いデザインを楽しむ

Profile

小野村 一弥(おのむら かずや)  意匠設計

2018年キャリア採用で入社。入社後は宇都宮駅東口のコンベンションホール(ライトキューブ宇都宮)の設計監理、神奈川大学改修の一連のプロジェクトについて、プロポーザルから設計まで携わる。現在は、地方駅前の再開発プロジェクトの設計を担当。

 

キャリア採用でも活躍できるフラットな土壌

私は大学院卒業後の6年間、別の設計事務所で勤務し、公共建築の設計、宿泊施設といった単体建築の設計をしてきましたが、子供の成長に合わせ、関西から地元の関東方面で働きたい、併せて新しいことにもチャレンジしたい、という思いから転職することに決めました。RIAは再開発やまちづくりといった、それまでとは規模も用途も異なる設計ができるチャンスだと思い、採用試験を受けることにしました。

以前の事務所と比べると会社規模も大きいため、入社前は不安でしたが、入社してみると所員同士がフラットで、キャリア採用かどうかも関係なく受け入れられる雰囲気があることがわかりました。それは、所員同士の関係性が良いというだけでなく、各個人が自主性をもって自由に働きながら協働しているように感じていて、今、その雰囲気が私は居心地がよいと感じています。

 

RIAで働くことの面白さ

―幅広い用途のプロジェクトへのチャレンジ

これも入社を決める一つの理由でしたが、RIAではオフィス担当や病院担当のように、所属部署によって同じ用途だけを担当し続けるということはありません。私も、コンベンション施設、学校のプロポーザル、大学研究施設の改修、再開発の企画・設計、それ以外にも様々なプロジェクトに携わってきました。また、再開発では住宅や商業だけでなく、ホテル、劇場、公共的施設等といった多くの用途を、1つの建物で設計することが出来ます。プロジェクトによっては、設計から完成まで10年近くかかるものもあるし、複数用途の設計は複雑で難しいこともありますが、単体建築と比べるとちょっと得しているかも、という気がしています。

 

―幅広い関係者との共同

宇都宮駅東口のコンベンションホールの設計では、栃木県のAIS総合設計さんと隈研吾建築都市設計事務所さんと3社共同で設計を行いました。異なる事務所のプロフェッショナルと議論をしながら進めてきたことは、技術的な部分や建築に対する考え方について、今までには無かった気づきを得ることができ、設計の幅を広げることが出来たと思います。
一方で、神奈川大学理学部の校舎改修では研究施設の設計に携わり、数十人の大学の先生や職員の方、また理化学機器の専門家、研究施設の移転コンサルタントといった方々とプロジェクトを進めたこともありました。異分野のプロフェッショナルの方と仕事ができるということも、設計の面白さだと感じています。

AIS総合設計と隈研吾都市建築設計と協同したライトキューブ宇都宮。 RIAは主にホール・会議室・ホワイエの設計を担当した。

神奈川大学理学部移転改修。3つの棟の一般教室を実験系教室へ改修。数十人の大学の先生や実験機器や移転の専門チームと協力し、研究に合わせて全て異なる実験室等を作った。そのうち2棟は40・30年前のRIA設計(右下)の校舎。

 

様々なスケールが連続する建築を目指して

現在は、地方の駅前再開発の設計に携わっています。地方の再開発は、周辺の建物に比べて大きなボリュームを作ることが多くなりますが、地元の方々の思いもあり、地域のシンボル、誇れるようなデザインが求められると感じています。一方で、当たり前かもしれませんが、周辺の既存の商店街や周辺建物のスケールとどう連続性をつくるか、更には日常的な居場所といった身体的な場所をどう計画やディテールに落とし込むか、ということも重要だと思っています。
そうした様々なスケールが連続する建築をどのように作ればよいのか、というのは以前から興味があるテーマです。答えは簡単には見つからないと思いますが、再開発の現場で「まちづくり」から「人の居場所づくり」まで行うプロジェクトに携わりながら、これからも考えていきたいと思っています。

 

前向きに進めていく

私は少し長めの通勤時間に耐えながら(笑)、自然豊かな郊外で暮らしています。建築設計の仕事をしていると、日々、うまくいったりいかなかったり、やり直したりと、奮闘の連続ですが、ゆったりした休日の時間が、仕事の慌ただしさをリセットしてくれます。設計者は関係者をまとめていく役割もあるので、自分の時間の流れや気持ちをコントロールしながら、常に前向きプロジェクトを進めていける設計者でありたいと思っています。

休日は庭の手入れをしたりしながら、ゆっくりと過ごして気持ちをリセット。